健康目的で走っている40代の練習記録

フルマラソンサブ30・ハーフマラソンサブ71.5・5000m15分台を目指す40代の記録

北海道マラソン2023レポート(暑さに弱いランナーの暑さ対策)


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久々の更新です。

北海道マラソンを走ってきました。
今年の北海道マラソンはとにかく暑かった!
今週の札幌は観測史上1番の暑さを記録するなど暑さが抜けない中での本番。事前の天気予報も見事に外れ(笑)、かなりタフなフルマラソンになりました。当然暑さに人の何倍も弱い自分は苦戦を強いられるわけですが、そんな北海道マラソンのレポ、夏マラソンを走ること、そして暑さに弱いランナーから見た暑さ対策として有効だったなと思うことを書いてみたいと思います。

 

●基本情報

今回の気候を確認するところから。

スタート前のビルの電光では30℃が示されていてランナーの間でざわついてましたが、公式にはスタート時点では、

気温は29.2℃

湿度78%

風速0.1m

とのことです(出所:北海道新聞)。途中5k地点手前の平岸のあたりの電光掲示板では気温28.8℃、路面温度29.5℃と記載されていた記憶があります。
また自分はAブロックでしたが、スタートしてから1時間20分くらいは晴れて強い日差しが降り注いでました。予報では曇りから比較的すぐに雨になるはずでしたけどね。実際はスタートから1時間40-50分くらい経過したあたりから雨が急に強くなり一時土砂降りに近い大雨にも。ただそれも15分程度ですっかり止んで曇りか少し日差しが出てました。そしてスタートから3時間ほど経過したゴール地点ではビルの電光掲示板が31℃を示してました(笑)。

 

さてレースですが結果を先に書きますと

2時間58分22秒(ネット2時間58分14秒)

高温の夏マラソンでほぼ想定どおり走れたので合格です。

 

⚫︎レース経過

▶︎スタート前

スタートの70分前に現地に到着しましたが空は晴れて青空。日差しが強くすでに暑かったです。スタート前に前に見えるビルの表示は30℃。周りからは今日は暑過ぎだわとか、天気予報の雨予報がどんどん後になっていくなんて声が聞こえました。予報ではスタート前には曇ってスタート後10k程度で雨のはずだったんですけどね。スタート前から強い日差しでした。Aブロックでしたがスタートブロックで待つランナーが強い日差しを浴びてすでに結構汗をかいている状況でした。

さて今回のレースプラン自分はもともと暑さに人の何倍も弱いので4'05"-10"/kmで抑えていく予定でした。北海道マラソンはもともと申し込み時からロングランの想定でいて最後まで余裕もって走るにはこれくらいかなという予定で、目標も「北海道大学構内を爽やかな気分で走ること!」だったのですが、ただ当日の気候はスタート前から想定を超えていたのでこのペースでもそんなに余裕しゃくしゃくにはならないだろうなと思いましたが、天気予報で途中から雨が降り続けるとされていたので設定を変えずに雨を待つことにしました。目安としてサブ3が達成できていればいいだろうという気持ちでした。

 

▶︎スタート(大通公園)5k地点(平岸)  21'02"

スタートして皆さん高温なのでゆっくりめにいくのかなと思ったらスタートと同時に結構攻めるランナーが多くて驚きました。ゼッケン番号的にぱっと見明らかに無理してないかなと心配になる人も多かったです。実際に5k地点直前の上りで早くも息づかいか聞こえるようなランナーもちらほら。暑い日は消耗が大きくて早々に体熱も上がりやすいので気をつけないといけないと思うわけですが、彼らがその後どうなったのかは分かりません(あの様子からだととても完走できたとは思えないですが…)。

自分は設定どおりリラックスして抑えて走ってましたが、そんな中でスタートして2k手前くらいでAさんにお会いしました。「何でこんなところ走られてるんですか?」と聞かれましたが「今日はこのペースでも後半楽ではないと思ってますよー」「確かに!」 なんて話しつつ、お互いの健闘を互いに誓ってそのまま進みました(Aさんは楽々サブ50ランナーですが、3時間14分くらいでゴールされたようです)。

この最初の5kは上り区間。日差しが強くてひとまず日陰を意識して走りました。とはいえほとんど日向。ちなみに自分としてはこの時点ですでに蒸し暑さから体に暑さが籠った感覚がありました。これは自分が暑さが苦手だからなのか、それとも全員共通なのか、その答えは5k地点を超えた後の給水ポイントで明らかになります。


▶︎5k→10k地点(北4条付近) 20'15"

5k手前の坂を超えてから下りに入り、平岸から左折して北に向かいます。その向かい始めてすぐのところに給水ポイント。ここで驚きの光景。

普通は最初の給水ポイントは取らない人もいるくらいで空いてますが、今回はすでに多くの人だかりとなっており前に止まって歩いている人もいて大渋滞!自分はそれを避けてもう少し前の方で水をとってすぐにもう1本取りました。1本は軽く飲んで、もう1本は頭にかけました。さらにもう2回は同じことを。周りを見ても何本も取りに行く人が多くて給水ポイントは大混乱でした。皆さん自分と同じく暑さが体に籠っていたのだと思いますが水を飲むというより浴びるという感じでした(以後の給水ポイントも同様の混乱ぶりでした)

7k付近で用意していた塩タブレットを食べました。

その後は下り勾配の道を力を使わないように走り、結果的にペースは上がりましたが最初の5k同様にリラックスして走れたとは思います。

その中で10k地点手前の9k付近の長い創成トンネルがとても蒸し暑かったです。あそこはランナーの気持ちを折りにきてましたね。自分はちょうど風船を背中につけて4'10"/kmを目安に走ってます!という方がいて(沿道からTさん!と応援されてました)、トンネル手前からその方の集団に入ることにしました。トンネルを抜けて10kを通過。その集団は20分40秒だったようです(Tさんがラップを読んでました)。


▶︎10k→15k地点(八軒・琴似付近) 20'49"

10k過ぎた後の給水ポイントがまた集団の皆さんで何本とったか。自分も水だけで8本、スポーツドリンク2本とりました。水は飲むのは1本であとは体にかけます。給水というよりまるで水浴びですね(笑)。このあとも給水ポイントの度に集団が水浴びのためにばらけてはまとまり、ばらけてはまとまりを繰り返しでした。それだけ給水ポイントになると皆さん何本もとることを優先していたと思います。北24条を西に向かっている時は日差しが強かったですが、この時は予報ではもう少し我慢すれば雨が降ってくるはずと思いながら走ってました。

このあたりで歩いている人も何人も見ました。

14k地点で用意していた塩タブレットを投入しました。

集団は15人程度でそのまま15k地点に向かいます。その中で女性ランナーさんがお1人いてこの方が強かったです。淡々と走られてました。北24条を超えてからの道路がガタガタしていて舗装状態が悪かったですね。15k地点を通過時、とても良いペースで引っ張っていただけているのでTさんに「ナイスペース!」とお声がけ。

なおこのあたりからとても軽いものですが頭痛感がありました。結局ゴールまで続きます。


▶︎15k→20k地点(新川通りに入る) 21'01"

引き続き太陽も時折雲に隠れるようになりながらも強い日差しは降り注ぐ状態。。。

給水ポイントのたびに何本も水をもらい、置いてあるバケツの氷をとり、スポンジは2つずつもらいます。脱水しないように水分をとりつつとにかく体を冷やすことを心掛けました。

自分はこの地点でも集団の力を借りながら余裕度大きめに走りましたが、気になったのはさっきまで元気に沿道に手も振って走っていたTさんの顔が歪み始めたかなと思ったところ。ペースも心なしか少し落ちたような気がしました。新川通りに入りそれに気がついたと思われる集団の中の別のランナーさんが時折前に出ては集団のペースを維持しようとしました。時計を見ると確かにという状況でしたので自分も集団の先頭側につきました。

雨は全然降る気配がありません。。。


▶︎20k→25k地点(前田森林公園手前付近) 21'13"

20kを過ぎると明らかに集団先頭のTさんのペースが上がらなかったのでTさんに感謝しつつ先頭に出ては入ってというランナーさんと2人で集団を抜けました(その後Tさんは3時間10分超えくらいでゴールされたようです。冬なら明らかに超速ランナーさんのような気がしますが)。ガーミンの表示は4'13-15"/kmくらいで、もともとTさんの話していた4分10秒/kmからすると大したことはなかったのですが、他の多くの集団のメンバーはついてこず、皆さん暑さがかなり効いていたのだと思います。

ふと前を見て次につく集団を探そうと思ったのですが、サブ3ペースなのにもうランナーがまばら…。普通の冬の大会ならたくさんのランナーがいるタイム帯だと思うのですが。。。

その中を淡々と走り、ペースは415くらいなのにどんどんランナーを抜いていく状況に。まだレースも半分やそこらだったんですが…。抜いていくときにランナーの皆さんヘロヘロな人が多かったような気がします。

ここでまた用意していた塩タブレットを投入しました。

次の給水ポイントでまたコップ10本くらい水やスポーツドリンクをとって進みましたが、ここで並走していたランナーさんが遅れていってしまいました。長い目印の無い道で暑い中を時々上り下りもあり気持ちを折りにくる道ですが、森林が見えてきて前田森林公園を意識。あと少しで折り返しと思い進みました。

暑い中余裕はありましたが、待てど待てど雨はまだ降らず、、、。


▶︎25k→30k(新川通り終盤) 20'52"

25kを超えて前田森林公園が見えてきて雪玉エイドがあるなと思いましたが時間がかかりそうだったので取らずに前に進みました。26kで折り返して南に向かいます。ふと気が付いたのが先ほど集団にいた女性ランナーさんが追いついてきました。しばらくその女性ランナーさんともう1人前にいた男性ランナーさんと3人で進みます。ここで雨がようやくポツポツ降り始めました。中途半端に降るので逆に地面の熱さが蒸気として出してしまい蒸し暑くなるという(笑)。そこでいったん止んでしまいまた心を折りにきたなと思いましたが、ここで私設エイドの方が氷を配布してくれていたので氷の塊を貰ってそれを握りしめながら走りました(助かりました。本当にありがとうございました!)

しばらく走ると給水ポイントが。ここで水をたくさんを優先するなら両手が必要で氷を諦めないといけないので迷いましたが、水分を少し多めに摂りたいこともあり、氷を諦めてまた10本程度コップを取りに。なかなか厳しい選択でしたね。

その直後から雨が急に強く降り始め、土砂降りまでいきませんでしたが今度は本格的な雨。もっと強く降れ!と思いながら走りましたが10-15分もせずに雨は止みました。大雨の中落ちてくるランナーを拾いながらでしたが、以後は雨も全く降らない中を進みます。

遠くに雷の音だけは聞こえてましたが。。。

ここでまた用意していた塩タブレットを投入。


▶︎30k→35k(新琴似通中盤)21'17"

思い返すとここが1番(メンタル的に)きつく感じたように思います。期待の雨も止んでしまい、単に湿度が上がっただけ。前半に日差しを強く受けて削られて最後までしっかり完走できるのかなと不安になる区間でした。

まず30k過ぎて雨も止んで蒸し暑くなったところで女性ランナーの方がペースを上げて抜けていきました。それに男性ランナーがついていく形になりましたが、自分は雨も期待できないのでイーブンの選択をして単独走に。ここは淡々と前を見てリラックスして走りました。

32kくらいでジェルと塩タブレットを投入しました。ここでまた元気になりましたが、明らかに気分の問題のような気がしますが(笑)。

33k地点に給水ポイントがあったのをよく覚えてますが、その手前くらいから道端に座り込むランナー、脚を攣って止まるランナーも多かったです。進めば進むほど地獄絵図な大会。ふらふらになるランナーを淡々と1人ずつ抜いていく展開。そんな自分も34k地点あたりが1番メンタル的にきつかったなと。あと8キロしかないじゃんと思うようにしながら、心のどこかであと8キロこの暑さでもつのかという声も。


▶︎35k→40k(北大構内直線道路) 22'04"

ところが35kを過ぎると過ぎただけなのになぜか元気に(笑)。明らかにメンタルの問題だとかなと思いました。タイムを見て当初の想定どおりサブ3では走れそうという計算ができたので、ここからはサブ3で走れれば良しとして安全運転に切り替え。目標ペースを4'20"-25"に落として安全走行で走りました。ただ先ほど抜けていった女性ランナーと男性ランナーとの距離はほぼ変わらずでむしろ迫ってくるような状況。また止まりそうなランナーを抜き続ける状況でした。

自分としてはここからはスタート前から今回の大会の目標だった

「北大の構内を爽やかな気分で走ること」

を目指して(笑)。北大に入るまでは給水ポイントで水をかぶりながら。そしてここでまた塩タブレットを投入。

無事に北大に入り直線道路に!

すぐに小さな子供たちが大声で応援してくれて手を振りながら進みました。だいぶ清々しい気分になりましたが、長い直線に幻滅な気分も(笑)。それでも森林の中で深呼吸しながら(排気ガスが気になって一回でやめましたが)、あと少しで道マラも終わりなんだなと感慨に耽りながら走れて、目標は半分くらいは達成だったかなと。

北大構内の40kポイントを通過します。


▶︎40k→ゴール(大通公園)9'41"

北大を抜けて街中へ。ランナーはまばらに。サブ3なのにこんなにまばらなものなんだなと思いながら。進んでいくと自分より明らかに走力的に格上であるナガソエ練でもご一緒するMさんの姿が。力的にはきっと暑さがこたえたのだと思いますが、そのMさんを抜いて最後の直線。遠くに31℃という表示を見て、暑さに弱いのによく最後まで走れたものだと我ながら自分に感心しました。厳しい気候の夏レースを無事ゴールできました。


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▶︎ゴール後

ゴールしてから頭痛は少し残ってましたが、少し気持ち悪さが。水を飲み干し、貰ったアイスを食べて、貰ったタンブラーに何杯もスポーツドリンクや水を入れてもらい2〜3リットルくらい飲んだような気がします。気持ち悪さも抜けました。そして荷物もらったらすぐに近くのセイコーマートへ。コーラとiceboxを買って飲みました。コンビニに行くまでの数十mでゴール後に倒れて救護されている方を2名見ました。本当に厳しいレースでしたね。。。


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⚫︎夏マラソンを走るということ

どうでしょうか?

読んで頂くと30℃まで気温が上がった日のフルマラソンは楽しそうで私も走ってみたい!とワクワク感が大きくなったかと思います(笑)。

冗談はさておき、本当の夏の気温でフルマラソンを走るのはなかなか厳しいものだと実感しました。特に暑さに弱い人が走るには負荷が大きいと思いますし、自分も仮に来年も北海道マラソンにエントリーしても今日と同じくらいの気候ならDNSを選択します。これ以上の気温なら言わずもがなです。

今回の大会について早々に取り上げているブログがこちらです。

この大会の開催時期も考えないといけない時期にきているのかもしれませんね。9月のシルバーウィーク連休あたりまでずらせば少しは走れる環境になるのかなと。

エントリーしてDNSはお金がもったいない!と思うところでもありますが、そこは勇気を持ってやめるのをやめるのも大切なことだと思います。

その中で高温のレースにおいて大事だなと思ったことを以下に書きます。

①ペースを抑える
当たり前といえば当たり前な話。基本といえば基本。とはいえレースの高揚感なのか、せっかくレースに出るからという気持ちなのか、スタートとともにかなりペース上げて走っていた方が多かったような気がします

ランニングは自分との戦いと言われますが、言わずもがな、大前提として自然と戦うスポーツです。もちろんレースによってはチャレンジする時もあるでしょうし最初から突っ込んで入るというのは有効な選択肢でもあると思います。ただ高温の場合は人間にも限界があるので最後までしっかりと走り切るという点ではあまり取らない方が良い選択ではないかなと思います。

②補給方針を柔軟に(塩タブレット
寒い時期のレースでしたらエネルギーを補給するジェル中心になるかと思いますが、暑い時のレースはとにかく発汗量が多くなります。汗でミネラルを失っていきますしそれをスポーツドリンクだけで耐えるのは暑さに苦手な人ほど難しいと思います。そこで今回とった方法が塩タブレットを多めにもっていくでした。ドラックストアでも売っているこちらですが↓

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以前は夏用に塩熱サプリを利用してましたが袋のものしか販売されなくなっておりこちらを代替で選択。実は最近のポイント練習では北海道マラソンを見据えてこのタブレットを持参するようにし、これを食べてのポイント練で効果を見てました。その結果、滝汗の時にでもこちらを補給することで水分を摂らないときでも走力を維持する効果があることに気がつきました(個人の感想です)。もちろんレース中は水分とりつつ進みましたが、水分でとりきれない部分の補いとしてはジェルより効果があったと思います。

暑さに強い人はそんなものよりジェルを多めの方が良いという方もいらっしゃると思いますし、量は多くなるものの両方持っていくというのもありだと思います。走る上で持参できる量には限界がありますが、来年の北海道マラソンにご参加を計画されていらっしゃる方は塩タブレットを多めに持参することをご参考にされてください。個人的にはこれが一番オススメです。コースの途中にもありましたが、予めの準備をぜひ。


最後になりましたが北海道マラソンの関係者の皆さま、ボランティアの皆さま、そして私設エイドを開催していただいた皆さま、応援いただいた皆さま、暑い中また大雨の中、誠にありがとうございました。

また来年が良き大会になりますように願います。
それでは。

※別話ですがトイレの数があまりに少な過ぎでした。多くのランナーが周辺のビルなどに散って行ってトイレを探し求めて入っていきました。ここは大きな改善点として来年ぜひ改善をしていただければと願います。