健康目的で走っている40代の練習記録

フルマラソンサブ30・ハーフマラソンサブ71.5・5000m15分台を目指す40代の記録

東北・みやぎ復興マラソン 後編(レースなど編)


11月5日に走った東北・みやぎ復興マラソン、前編ではコースや大会について思ったことを書きました。

後編では自分のレースについて書いていきたいと思います。

◆レース前日◆

前日は地元の激速ランナーのまもさんに現地をご案内いただけるということで48Runnerさんとともに車で案内して頂きました。
まもさん、本当にありがとうございましたm(__)m。

※なおコースの詳細については前編で記載してますのでこちらをご覧ください。

事前にコースを見つつもyoutubeで見てましたが実際に車で走らせていただくと全然感覚が違って驚きました。前半の大きな橋は想定どおりでしたが、その後は「おおむねフラット」という触れ込みではあったものの、嵩上げ道路という名のとおり、復興道路に入る道は坂道で橋を渡るような坂も。復興道路に入ったらさすがにフラットかと思ったら名取に向かって上りでした(笑)。途中走っていて明らかに岡の上に一本の木がみたいなところもありましたし、これはどうなんだという話が始まり。。。閖上大橋を過ぎてから嵩上げ道路から出て入ってという形のせいか、起伏が多くてかつ人が歩くことをあまり想定してないせいか斜度が高くて驚きでした。まもさんも「地元のランナーもこんなに起伏があるとは思ってないのではないか」というご感想でした。

これやばくないですか?(笑)という話にもなりましたが、とはいえ明日は本番、走るには走るわけですが、コース的におそらく2時間37-38分くらいになるかなあという予想。最近、自分の予想はよく当たるのですが、結果は2時間38分36秒でしたので、まあほぼドンピシャでした。

◆レース当日◆


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●起床~アップ
当日は朝5:10に起床。前日に買っておいたおにぎりを食べて荷物をホテルに預けていざ出陣。仙台駅から宮城野原駅までは仙石線に乗りましたがかなりの混んでました。それでも仙台と宮城野原の間はわずかに5分ですのでストレスは無いです。
7:30過ぎに宮城野原駅に到着して駅の出口を出るとすぐに大会会場になります。大会会場はすでに多くの人で賑わってました。8時にいつも参加させていただいている練習会(メタボの会)の皆さんと写真を撮る約束になっていたのでそれまでにトイレいったりその他準備を。皆さんにもお会いでき写真をとれました。シューズ円陣もして(エレキバン貼りっぱなし(笑))、あとは荷物預けてというところ。
会場でお会いできればと話していたゆえこさん(と少しお話するだけで分かる明らかに賢いお子さん)と無事お会いできてご挨拶できました。ありがとうございました。

この大会では事前に大きな荷物袋が配布されていてそれに荷物を入れて預けてからスタートラインに向かいます。荷物預けは全くストレスなかったです。

荷物を預けた後にスタート地点に向かうまでに距離が少しあるのでそこを使ってアップ。A・Bブロックのランナーはスタートラインに行く途中のトラックでアップができます。またトラックからスタートラインに行く出口に小さいですがトイレもありますので助かります。自分もトラックで少しjogをしました。走っていたら川内優輝選手がアップしていてめっちゃテンション上がりました(笑)。

さてレースプランですが前日にまもさんにご案内いただいて大会公式とは逆で後半がむしろ厳しいコースということは分かっていたので前半は抑えていって後半に力を残して勝負していくことにしました。

●スタートブロックにて
自分はAブロックですがブロックが閉じる10分前に入りましたがブロック自体が大きくないので比較的前の方に行くことができました。ちょうどゲストの神野選手(今回は故障のため出走は回避)が司会の方と話しているところで「こうして見ていると座って休んでいる方が多いですがスタート前は肩を回しておくなどした方がいい」という話をした瞬間にブロックのランナーが一斉に立ち上がり肩を回し始める光景はなかなか面白かったです。スタート前にはstravaでつながっている地元仙台のサブ30ランナーのSさんともお話。大会直前にインフルに感染して3日前に回復で出場とのこと。いやはやすごい…。

そしていよいよスタート時間が迫ってきましたが、そのスタート前に震災で亡くなられた方に司会の方の掛け声ともに黙とう

これまでも色々な大会を走ってきてスタート前にランナー全員で君が代を歌ったこともありましたが(東京マラソン)、黙とうは初めての経験。そう、これから走るコースの4分の3は東日本震災の津波の被災地域。今日はそういう大会なんだなと改めて実感しました。
気温は15℃を少し超えるくらい。上がっても17-18℃程度の予報でしたので秋マラソンとしては良い気候。気温的には心配なくスタートできます。

●スタート~5k(JR陸橋)18分41秒
スタートして直線道路は淡々と進み、左折してからアップダウンが始まるのでしばらくは集団の中でぼーっと走ろうと思いながら走りました。左折したあたりの道路がトラックでできた轍でぼこぼこ感がありましたが、その後は普通に走れるアスファルト。最初の宮城陸橋はスタート直後だったこともありますが、特段斜度を感じずに走れました。その後下って、左折してしばらくは直線。事前の地図ではここから下りのはずですが下り感はなかったです。入りは抑えて入る予定もガーミンを見ると3分40秒を示していたのでこのくらいで十分で最初はこれ以上上げる必要はない判断で進みました。自衛隊前を通るころに気になったのは右脚の靴紐の締めすぎ感。ちょっと失敗したかなと思いつつも走れないことはないのでそのまま進む。次の陸橋であるJRの陸橋を超えて5k。GPSが狂っていたせいか思ったよりはタイムが伸びず。ただ抑えて入る予定だったので特段問題なし。

●5k~10k(JR仙石線跨線橋)18分25秒
ちょうど陸橋を下るころに集団があったのでそこについてしばらくこの集団で進みました。この集団で35kまでいくことになります。右折して田んぼ道をいきますがこの時に右足がかなり気になりました。靴紐を締め直すことも考えましたがそこはそのまま行くことに。集団は良いペースで進んでいたので徐々に巡行ペースに行くという観点ではこの時点ではちょうどよかったです。軽やかに進む少し長身のランナーさんがいたのでこの方を先頭に15名程度で進みました。田んぼ道から右折していよいよ一番大きな陸橋へ集団でそのまま入りましたが思ったよりは負荷感がなく淡々と上ることができました。陸橋を下るところで下りを使ってスピードを上げる人もいましたが自分はリズムを変えずに走りました。いったん下りのスピードで集団がばらけるもすぐに同じ集団に。

●10k~15k(高砂橋付近)18分20秒
その後もう一つの陸橋を超えてからいよいよ幹線道路から1本入って嵩上げ道路(東部復興道路)に向かって走ります。手段は特段変わらず。一般道路に入ったせいか津波の影響からなのか道路が少しがたがたなところがありましたが走るのには問題がなく進みました。ここは平坦から微妙な上り勾配程度でしたが負荷感はなく集団も淡々と進みました。右足が気になりましたがそのまま進みました。ここで最初の折り返しに差し掛かりましたが、そこの時点で人数が8人程度まで減りました。前日の車でご案内頂いたときには感じませんでしたが、折り返してからしばらく戻って左折してからの高砂橋は「12kを過ぎたらおおむねフラット区間」の橋のはずですが、むしろそれまでの橋より負荷感があったような気がします(笑)。ちなみにこの高砂橋を渡っているときに集団にいらっしゃった後ろの方から「runrunさんですよね?いつも練習記録見てます!」と突然尋ねられて驚きました(笑)
※いざよいさん、お声がけいただきありがとうございましたm(__)m

●15k~20k(東部復興道路:震災遺構荒浜小学校付近)18分14秒
高砂橋を渡り切ると左の細い道へと左折。少しずつ上り勾配になります。復興道路自体が堤防の代わりをしているとは聞いてましたし前日の案内で分かっていましたが、細道を過ぎた後に復興道路に上がるまでは上り道を上っていきますし、入る直前は斜度が上がります。上がり切って右折すると長い復興道路の始まり。ここからは砂漠のような状態。分かってはいましたが左右を見ても田んぼなどしかありません。民家もない。人が住んでないので応援もありません。また復興道路自体はトラックのタイヤ跡で凹んでいるところがありますので注意しながら進みました。18k、19k・・・と距離表示のたびに5-6名程度の方が表示の看板を持ちながら大声で応援してくれました。
「がんばって~!」「いい走り~!」そして
「走りにきてくれてありがとう!」
これまでも多くの大会に出てきましたが、こんな声をかけて頂いたのは初めてです。また距離表示箇所を過ぎるとずっと静かな道を走る、そしてしばらくしてまた遠くから聞こえる声援…そんな道が続きます。最初は平坦なのが途中から上り勾配になってきました。これも「おおむねフラット」というのかと思いながら走りましたが、そんなことを考えているうちに震災前は住宅地があって多くの小学生が通っていたという荒浜小学校が左に見えてきました。

●20k~25k(東部復興道路:閖上大橋南側)18分28秒
そんな復興道路にもエイドはあり、そこでは多くの学生ボランティアの方々などが力強い応援をしていただきました。途中の応援が無い分、エイドでの大きな声援が大きな力になりました。おいしそうなものも置いてありましたがそこは我慢して飲み物だけをチョイス。エイドが終わればまた砂漠のような状況でしたが、ハーフ手前あたりで集団が分割されて前に3人、後ろに5人という形。自分は前日見まわった中で閖上大橋以後がかなり負荷がかかるコースと読んでいたのでここは自重して後ろに回りました。そのまま応援もない音も何もない静かな道を進んでいくと、向こうから歌声が聞こえてくるような…。気のせいかなと思っていたら、なんか聴いたことあるぞ!

パステルカラーの季節に恋した~、あの日のように輝いてるあなたでいてね~♪

あー!この歌!

負けないで!ほら~そこに、・・・

かなりベタな応援(笑)と思いながらでしたが、歌を大音量で流しながらまた数名の方が応援していただきました。某テレビ局の24時間テレビ感ある応援(笑)。
そして23kあたりからは明らかな上り勾配というより上り。名取に向かってフラットか下りじゃなかったかなと思いましたが、明らかに丘の上に1本の木が見えてそこに向かって走っているような状況でした。応援もなく集団で上りを淡々を進みます。無機質な道が終わると閖上大橋が見えてきました。前日の車での感覚では閖上大橋は大した勾配には感じませんでしたが、やはり車と走るでは違って走ると勾配感あるそしてトラックタイヤ跡がひどくてガタガタ感のある橋でした。それまで上りでも安定したペースでしたがこの橋では集団もペースが落ちてリズムが崩れた瞬間だったと思います。この閖上大橋からは特に「おおむねフラット」とは程遠いコースが開始(笑)

●25k~30k(名取市墓地公園先)18分42秒
閖上大橋を渡り切った25k地点を過ぎると左折してかわまちテラス閖上の前を通過。引き続き5名の集団で通過しましたが、ここからが勝負どころ。テラスの駐車場から出て左折したら軽い運河超えの橋を渡り、下った先から右折。その後、平坦を進みますがまた上って下り。そして嵩上げ道路に戻る時にもまた急な上りと続きます。震災後に道路整備などの復興を急いだためだとも思いますし、もう車でした走らない前提でつくられた道路かなのかなと。その分斜度がきつくてペースダウンが大きく、その後の平坦でペースを戻すという変化走のようになっていきました。5人いた集団が3人に減っていき30k地点を通過します。

●30k~35k(千年希望の丘相野釜公園復路)18分57秒
30kを過ぎても同様の状況。小刻みな上り下りが続きます。このあたりから落ちてくるランナーを拾っていく形にもなりましたが、その後平坦の後に32kあたりの運河を超える坂にはびっくり。斜度が大きくて壁のように見えますし、走っていた別のランナーからは「は!?」という声も聞こえてきました(笑)。その運河を超えて下りてまた上って嵩上げ道路を走ってから復興道路を外れて千年希望の丘に向けてのダラダラとした下り道に入ります。下りですがそこまで何度も斜度の大きい上り下りで削られているので楽ではなかったです。3人の集団で引き続き走り続けて千年希望の丘へ(この道を往復します)。希望の丘へ。その途中でナガソエ練でご一緒するMTさんとMUさんとスライドで手を振ってエールを送りました。千年希望の丘に入る直前で1人落ちていき、その後千年希望の丘に入ってから33kくらいから先頭を引っ張っていただいていた方についていくのがきつくなって離れて単独走に。千年希望の丘では大きなエイドがあり、大きな声援を頂き元気をもらって終盤戦へ。復路コースに入ると上り勾配の中で強い向かい風を進みます。35k地点を通過。

●35k~40k(美田園駅先)20分07秒
35k地点を過ぎてから向かい風に向かいながらの上り勾配で削られました。その途中でスライドしたGさんからエールを頂き元気を頂き、ひとまず嵩上げ道路を目指して走る。嵩上げ道路に戻ってからしばらくしてすぐに左折。左に仙台空港を横目に飛行機が離発着するのを見ながら走り続けます。この道がまた起伏が継続し、北に向かう道は一度下ってまた東西の道との交差点のたびに上るといった状況で上り下りで削られる他、平坦がほぼなくスピードを出して立て直しやすい箇所がなく我慢を強いられました。ただ前後も同じ状況だったようで単独走でポツンポツンと走る状況で39kの最後の橋を渡り、そこから線路と並行して北に向かって走る平坦な区間に。

●40k~ゴール(名取市民会館前)8分41秒
40kの通過タイムでサブ40では走れることを確認できたのでここからは平坦で走りやすいこともあって楽に走れました。このあたりのエイドが2箇所ありましたが両方とも地元の中学生?高校生?の男子がかなり盛り上げてくれる元気なエイドでとても元気をいただきました。またこの道に入ってから市街地に入るので応援が多く、がんばって~!、あと少し~!、ありがとう~!という温かい応援が多数。あちこちの応援に手を振りながら走り、名取市民会館へ。
最後の直線は左右両方から大きな拍手で迎えていただけました。

2時間38分36秒でゴールでした。

サブ35には届かず残念でしたがそれはまた次の宿題ですね。

●レース後


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レース後はメタボの会でご一緒している皆さんと一緒に仙台に戻りました。帰り道で「おおむねフラット」は全然違うでしょ!という話で盛り上がりながらも応援がすばらしくとても楽しい旅ランでした。その後仙台市内で牛タンなどで乾杯。本当の東北・みやぎ復興マラソンをしました。帰りにはたくさんお土産も買いました。少しは復興のために役立てたでしょうか。

前編にも書きましたがタイムを狙える高速コースかというとそうではないですが、ただ1度は走ることをオススメしたい大会です。
それではまた。